コラム
近年、「肥満症」や「メタボリックシンドローム」という言葉を耳にする機会が増えています。体重増加や腹囲の指摘が気になる方も多いのではないでしょうか。肥満は生活習慣病や重篤な病気のリスクを高め、仕事への影響も大きくなります。本号では、肥満・肥満症・メタボの違いや肥満症の治療、日常でできる予防策をご紹介します。
肥満症とは
肥満とは、体に脂肪が多くたまっている状態のことで、日本では身長と体重から計算する「BMI」 が25以上の場合をいいます。
さらに、肥満が原因で高血圧や糖尿病などの病気がある場合や、そのリスクが高い場合は「肥満症」と呼ばれ、医師の指導による減量治療が必要になります。
メタボリックシンドロームとは
近年、「内臓脂肪型肥満」による健康リスクが注目されています。そこで、体重やBMIだけでなく、お腹まわりの腹囲(内臓脂肪蓄積)や生活習慣病のリスクを総合的に評価する「メタボリックシンドローム」という考え方が重要になっています。この状態は、心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる動脈硬化性疾患のリスクを高めるため、早期に内臓脂肪を減らす取り組みが重要となります。

肥満症の治療
肥満症の治療は、生活習慣の見直し(食事・運動)を基本とし、必要に応じて薬物療法を併用していきます。内臓脂肪を減らし、合併症を予防・改善することが大切です。
※薬物療法はBMIや合併症の有無により、保険適用が限られる場合があります。
また、すべての人に使えるわけではなく、医師の診察・判断のもとで開始されます。
「肥満症専門病院」認定施設は下記QRコードから探せます。(日本肥満症学会ホームページ)

生活習慣の改善
内臓脂肪を減らすためには、生活習慣の改善が欠かせません。
POINT 01 適正体重の維持
内臓脂肪の蓄積が様々な生活習慣病につながります。BMI25未満を目標に、減量に取り組みましょう。
BMIが25以上にならないように体重の把握も大切です。普段から体重計に乗る習慣をつけましょう。
POINT 02 適度な運動
1日60分以上の歩行や、週60分以上の運動を目安に、無理なく可能なものから取り組みましょう。
ウォーキングやスポーツなどは肥満予防に効果的ですが、普段からエレベーターを使わない、ちょっとした距離は乗り物に乗らずに歩くなど、日常動作の積み重ねで肥満予防効果を得られる生活習慣を身につけましょう。
POINT 03 アルコールは適量に
飲酒の適量は、男性 純アルコール量20g/日(ビール500ml、日本酒180ml)
女性 純アルコール量10g/日(ビール250ml、日本酒90ml)とされています。
週2、3日の休肝日など、自分の身体や健康状態に応じた量に調整しましょう。
ビール350mlで150kcal、日本酒1合で200kcal、ワイングラス1杯で100kcalと意外と高カロリーです。また、おつまみも高カロリーになりやすいため注意しましょう。
POINT 04 1日3食バランスよい食事をよく噛んで食べる
栄養バランスが整った食事を心がけ、食べ過ぎや夜遅くの食事、間食は控えましょう。
朝食を抜くことや夜間に食べることなどは、内臓脂肪蓄積の原因になるため、規則正しく食べましょう。また、ゆっくり食べることで満腹中枢が働き、過食防止になります。
参考文献
肥満症診療ガイドライン2022
https://www.jasso.or.jp/contents/magazine/journal.html
最終閲覧日2026年6月3日
-
2026年
-
2025年
-
2024年
-
2023年
-
2022年
-
2021年